文者の庵

-MONJA NO IORI-

サヨナラだけが人生か

20代というとどういう時代だろうか。10代ほどの希望や未来にあふれている訳でも無く、現実を意識する時代。人によっては共に人生を歩む配偶者と巡り合ったり、子供を授かったり、仕事に打ち込んでいく時代。場合によっては、人生の天井を感じてしまう人も多いかもしれない。ああ、自分はコースに乗れなかった。僕がそう思ったのは20歳の頃だ。あまりにも早い。

 

少し頭が回る人ならわかるが、サラリーマンとして成功するためには学歴があった方が有利に進む。それも昔ながらの体制の組織であれば尚更だ。お堅い組織ほど学歴を重視する傾向にあると言えるだろう。今ではそういう事はどうなっても良いと思えるが、20歳の頃の僕は深刻に悩んだ。ああ、自分はコースに乗れなかった。絶望に打ちひしがれていた。女に振られた。仲間だと思っていた人間は仲間では無かった。全てがモノクロだった。

 

それでも、踏ん張っていく中で自分なりのポジションや生き方を作ってきている。沢山の人と出会った。優しい人、厳しい人、怖い人、いい加減な人、狡い人、沢山の人に出会った。そして、多くのサヨナラとアリガトウ、ゴメンネを繰り返して僕は今を生きている。きっと、何者にもなれなかったけれども、平凡な日常がただただ愛しい。いつまで、この日常を続けられるだろうか。

 

人生において損なった物が幾つかある。そして、日常生活をおくっていく中で人と接すると色々と違和感を感じる。やはり、自分はどこか平均的な人とは能力のパラメーターのズレ、価値観のズレがあると感じる時が多い。非常に生きづらさを感じるけれども、自分なりに工夫してここまで来た。今更、僕を大きく変えようとする人よりも今のままで良いよって言ってくれる人を大事にしたいと思う。